怪奇月蝕キヲテラエ
短編集
『遺体はまだ発見されておらず、』
2026年 9月19日(土)~9月22日(火)
於:新宿眼科画廊スペース地下


STORY
<introduction>
『きょう未明、東京都内で同時多発的に発生した複数の行方不明事件の捜索が終了しました』
『依然行方が分からなくなっている人物や、何かしらの事件に巻き込まれた疑いのあるもの、
死亡として認定されたあとに目撃情報が寄せられている人物など、経緯や背景は異なりますが、
いずれも失踪宣告を持って既に認定死亡となっているとのことです』
『捜査関係者によりますと、「事件・事故の両面での捜査を継続したが、事実解明には至らなかった」としており、警視庁は「現時点でそれぞれの事件に関連性は確認されていない」としたうえで、
目撃情報の提供は引き続き求めていくとしています』
「これらの事案についてはいずれも、遺体はまだ発見されておらず――」
<檻秘め>
母が行方不明になって7年が経った。
私はすっかり大人になって――いや、ならざるを得なくて。
幸いにも親戚が面倒を見てくれたので、無事に高校は出られたけど。
本題に戻そう。
母の生死はわからない。
新宿の占い師の店を出たのを最後に、足跡は消えている。
だけど、いい加減にはっきりさせたいのだ。
「失踪宣告」をすれば、母は法的に死んだことになる。
さすれば私は晴れて「遺族」だ。
やっと整理がつけられる。
せめて遺書でも残っていれば、こんな悩みはしなかったのに。
<地糊>
近頃、大学内にて小判の落し物が多いらしい。
らしい、というのは伝聞であり、私以外の人間が口にしているのを耳にしたのだ。
そもそも私は学外の仕事が多いので、明日も海外への調査なのだが。
本題に戻そう。
小判なんて普通は持ち歩かない。
しかし、ここは芸大だ。
彫刻、絵画、工芸、建築、あらゆる芸術を学ぶ場所。
小判が数枚落ちてたところで、稀によくある珍事だろう。
しかし、落し物は累計20枚。
発見されているだけで、届けられているだけで20枚。
そろそろ、誰かが面白半分でネットオークションにでも出す頃合いだ。
これも一種のアートだろう。
作り手の意図を、理解する者はいるのだろうか。
<黒白>
最近、後輩が自信をつけている。
NPO法人の相談窓口なんて仕事だと、ストレスを溜めないことが一人前の条件である。
相談内容も重いモノばかりなのだから、せめて真正面から食らわないことだ。
本題に戻そう。
後輩が自信をつけている。
もっと言えば、自分の意見を持つようになっている。
柳のように聞き流すでもなく、あえて曖昧にして余計な対応を避けるでもなく。
真摯に、真正面から、遺族や相談者に向き合っている。
人間として素晴らしい。
先輩として誇らしい。
ちょっと前に言い争って以来、私と目を合わせないこと以外は。
会場
新宿眼科画廊スペース地下
JR新宿駅 徒歩12分
地下鉄東新宿駅 徒歩6分
地下鉄新宿三丁目駅 徒歩7分
料金
一般:3,000 円
20歳以下:1,000 円
※当日券は各券種+500円
※現金決済のみ対応
チケット予約開始
7月12日(日)18:00~
公演日程
2026年
9/19(土)14:00/18:30
9/20(日)14:00/18:30
9/21(月・祝)14:00/18:30
9/22(火・祝)13:00/17:30
※受付開始は開演の30分前
上演時間
約90分(予定)
キャスト
藤真廉
木山りお
(以上、怪奇月蝕キヲテラエ)
仮名ヱ薫
寺園七海
成田愛美
能見千秋(ターリーズ)
橋本結衣(有限会社ジールアビリティ)
羽田敬之(有限会社ジールアビリティ)
宮崎葵
【上演作品一覧】
①『檻秘め』(おりひめ)
母が行方不明になって7年が経った。
私はすっかり大人になって――いや、ならざるを得なくて。
幸いにも親戚が面倒を見てくれたので、無事に高校は出られたけど。
本題に戻そう。
母の生死はわからない。
新宿の占い師の店を出たのを最後に、足跡は消えている。
だけど、いい加減にはっきりさせたいのだ。
「失踪宣告」をすれば、母は法的に死んだことになる。
さすれば私は晴れて「遺族」だ。
やっと整理がつけられる。
せめて遺書でも残っていれば、こんな悩みはしなかったのに。
出演(役名 - キャスト名)
椎名植 - 宮崎葵
有頭辰武 - 羽田敬之
尺卯瑠奈 - 橋本結衣
仙川詐空 - 木山りお
番井倉尼 - 成田愛美
②『地糊』(ちのり)
近頃、大学内にて小判の落し物が多いらしい。
らしい、というのは伝聞であり、私以外の人間が口にしているのを耳にしたのだ。
そもそも私は学外の仕事が多いので、明日も海外への調査なのだが。
本題に戻そう。
小判なんて普通は持ち歩かない。
しかし、ここは芸大だ。
彫刻、絵画、工芸、建築、あらゆる芸術を学ぶ場所。
小判が数枚落ちてたところで、稀によくある珍事だろう。
しかし、落し物は累計20枚。
発見されているだけで、届けられているだけで20枚。
そろそろ、誰かが面白半分でネットオークションにでも出す頃合いだ。
これも一種のアートだろう。
作り手の意図を、理解する者はいるのだろうか。
出演(役名 - キャスト名)
砧いんく - 仮名ヱ薫
槌谷真礼 - 寺園七海
三角殴輔 - 能見千秋
鈎刃舞 - 藤真廉
③『黒白』(こくはく)
最近、後輩が自信をつけている。
NPO法人の相談窓口なんて仕事だと、ストレスを溜めないことが一人前の条件である。
相談内容も重いモノばかりなのだから、せめて真正面から食らわないことだ。
本題に戻そう。
後輩が自信をつけている。
もっと言えば、自分の意見を持つようになっている。
柳のように聞き流すでもなく、あえて曖昧にして余計な対応を避けるでもなく。
真摯に、真正面から、遺族や相談者に向き合っている。
人間として素晴らしい。
先輩として誇らしい。
ちょっと前に言い争って以来、私と目を合わせないこと以外は。
出演(役名 - キャスト名)
尺卯瑠奈 - 橋本結衣
仙川詐空 - 木山りお
番井倉尼 - 成田愛美
スタッフ
脚本演出:三浦仁
制作:木山りお
衣装小道具:藤真廉
演出助手: 琴ノ葉だん、小松佳央
宣伝美術:荒井ミサ(演劇企画ヱウレーカ/劇団GAIA_crew)